SEO基礎キーワード調査
KIJI-SEO

日本語SEO:業界別「複合語ベンチマーク」で効果を可視化する方法

執筆 KIJI-SEO
James Saunders-Wyndham編集 James Saunders-Wyndham
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2026年1月11日
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キーボードの画像。クリムゾン色のキーに「Japanese compound keywords」と「日本語SEO:複合語」のラベル。右下にKIJI-SEOのロゴ。
4,152キーワードの分析に基づく業界別複合語ベンチマーク。SEO対策の効果を数値で可視化する。

SEO対策の効果が見えない原因は「測定基準の欠如」。4,152の複合キーワード分析から、業界別ベンチマークを初公開。製造業は69、教育は4と18倍の差が判明。自社診断の3ステップと代理店に確認すべき5つの質問で、数値に基づくSEO改善を実現する方法を解説。

SEO対策の効果が見えない原因は「測定基準の欠如」。4,152キーワードの分析から導いた業界別ベンチマークで、自社コンテンツを診断する方法を解説。

1. 「SEO対策しているのに効果が出ない」本当の理由

「SEO対策は進めています」

代理店からこう報告されても、具体的に何がどう改善されたのかが分からない。そんな経験はないでしょうか。

実は、これには明確な理由があります。

日本語SEOには、業界ごとの具体的な数値目標が存在しませんでした。「キーワードを最適化しました」と言われても、それが十分なのか、まだ足りないのか、判断する基準がなかったのです。

KIJI-SEOでは、この問題を解決するため、400以上のドメインから4,152の複合キーワードを分析しました。その結果、業界によって必要な複合語の数が最大18倍も異なることが判明しました。

つまり、「一般的なSEO対策」では不十分だったのです。


2. なぜ「複合語」が重要なのか

検索ユーザーは単語ではなく、フレーズで検索します。

例えば、投資について調べるとき、「投資」とだけ入力する人は少数です。多くの人は「資産運用方法」「初心者向け投資」「不動産投資メリット」のように、複数の単語を組み合わせたフレーズで検索します。

この組み合わせが「複合語」です。

問題は、多くのSEOツールがこの複合語を正確に検出できないこと。

一般的なツールは「投資」という単語の出現回数は計測できます。しかし、「不動産投資」「資産運用」「長期投資」といった意味のある複合フレーズを識別できません。

結果として、「キーワードは入っています」というレポートが出ても、実際の検索意図に合っていないというケースが発生します。

日本語SEOの基本を理解している代理店でも、この複合語分析ができていないことが多いのが現状です。

業界別の複合語ベンチマークを示す横棒グラフ。製造業が69で最多、教育が4で最少。18倍の差がある。KIJI-SEOロゴ。
業界によって必要な複合語数は最大18倍異なる。一般的なSEOアドバイスが効かない理由がここにある。

3. 業界別ベンチマーク:あなたの業界に必要な数

以下は、検索上位10位のコンテンツを分析した結果です。

**「1ドメインあたり何個の複合語が使われているか」**を業界別に集計しました。

業界複合語数(平均)
製造業69.3
メディア・出版59.8
スポーツ・アウトドア50.1
小売・EC50.1
健康・医療49.6
美容・ファッション33.2
旅行・観光31.3
テクノロジー26.7
法律・ビジネス25.8
飲食・レストラン25.0
金融17.6
不動産16.3
教育3.8

製造業と教育では18倍の差があります。

この数字を知らずに「SEO対策」を進めても、目標が曖昧なまま作業を続けることになります。

自社診断フローチャート。ステップ1で複合語を数え、ステップ2で業界平均と比較。結果は3つに分岐:不足(20%以上少ない)→複合語を追加、適正(±20%以内)→質の確認へ、過剰(50%以上多い)→詰め込みを削除。KIJI-SEOロゴ。
3ステップで自社コンテンツを診断。結果に応じた次のアクションが明確になる。

4. 自社診断:3つのチェックポイント

現在のコンテンツが十分かどうか、以下の手順で確認できます。

ステップ1:複合語の数を数える

自社サイトの主要ページに含まれる複合語(2語以上の組み合わせキーワード)を数えてください。

判定基準:

  • 業界平均より20%以上少ない → 複合語の追加が必要
  • 業界平均の**±20%以内** → 量は適正、質の確認へ
  • 業界平均より50%以上多い → キーワードの詰め込みの可能性
漢字重視とカタカナ混在の業界比較図。漢字重視は健康52%、不動産49%、法律45%。カタカナ混在はスポーツ45%、小売43%、テクノロジー42%。KIJI-SEOロゴ。
業界標準の表記バランスに合わせることで、コンテンツが自然に読まれる。

ステップ2:表記バランスを確認する

日本語SEOの詳細分析で解説している通り、業界によって最適な表記バランスが異なります。

漢字重視の業界(信頼性・専門性を重視):

  • 健康・医療(52%が漢字のみの複合語)
  • 不動産(49%)
  • 法律・ビジネス(45%)


カタカナ混在の業界(現代的・親しみやすさを重視):

  • スポーツ・アウトドア(45%がカタカナ混在)
  • 小売・EC(43%)
  • テクノロジー(42%)


自社コンテンツの表記バランスが業界標準と大きくずれていないか確認してください。

ステップ3:競合との差を確認する

検索上位の競合サイトを3〜5件確認し、以下をチェックします:

  • 競合が使っていて、自社にない複合語は何か
  • 競合の表記バランス(漢字・カタカナの比率)はどうか
  • 競合の見出し(H2・H3)にどんな複合語が含まれているか

複合語の見つけ方については、別記事で詳しく解説しています。

代理店に確認すべき5つの質問チェックリスト。左列に質問(複合語数は?業界ベンチマークとの差は?不足している複合語は?表記バランスは?改善目標は?)、右列に良い回答例を表示。曖昧な回答は要注意という警告付き。KIJI-SEOロゴ。
具体的な数値で回答できるかどうかで、SEO対策の質が分かる。

5. 代理店に確認すべき5つの質問

SEO対策を外注している場合、以下の質問で対策の質を確認できます。

質問期待される回答
「自社コンテンツの複合語数は何個ですか?」具体的な数字(例:「主要10ページで平均32個」)
「業界ベンチマークと比較してどうですか?」業界平均との差(例:「業界平均50に対して32なので、38%不足」)
「不足している複合語は具体的に何ですか?」キーワードリスト(例:「〇〇、△△、□□の3つが競合にあって御社にない」)
「表記バランスは業界標準に合っていますか?」比率の説明(例:「漢字45%、カタカナ混在30%で業界標準と一致」)
「改善後の目標数値は何ですか?」明確な目標(例:「3ヶ月で複合語数を32から45に増加」)

「最適化しています」「改善中です」といった曖昧な回答しか得られない場合、対策の効果測定ができていない可能性があります。

SEO改善のPDCAサイクル図。1.現状分析(複合語数を測定)→ 2.目標設定(ベンチマーク比較)→ 3.施策実行(複合語追加・表記調整)→ 4.効果測定(順位・流入確認)の4ステップを時計回りの循環で示す。KIJI-SEOロゴ。
数値目標があるから、改善サイクルが回せる。

6. 具体的な改善手順

診断結果に基づいて、以下の手順で改善を進めます。

6.1. 複合語が不足している場合

  1. 競合上位3サイトから、自社にない複合語をリストアップ
  2. 検索ボリュームと関連性を確認(Googleキーワードプランナーを活用)
  3. 既存コンテンツへの自然な追加、または新規コンテンツの作成
  4. 見出し(H2・H3)への複合語配置を優先


6.2. 表記バランスがずれている場合

  1. 業界標準の比率を確認(上記データ参照)
  2. 過度にカジュアル(ひらがな多用)または硬すぎる(漢字偏重)な箇所を特定
  3. 業界の競合と同程度の表記バランスに調整

6.3. 数は足りているのに順位が上がらない場合

複合語の量ではなく、以下を確認してください:

  • コンテンツの質(情報の深さ、独自性)
  • E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)
  • 内部リンク構造
  • 被リンクの質と量

7. まとめ:数値で管理するSEO対策へ

日本語SEOの効果が見えなかった理由は、測定基準がなかったからです。

本記事で紹介した業界別ベンチマークを使えば:

  • 自社の現状を数値で把握できる
  • 改善目標を具体的に設定できる
  • 代理店の報告を客観的に評価できる

「SEO対策しています」から「複合語数を32から50に改善しました」へ。

曖昧な報告ではなく、数値で効果を確認できるSEO対策を始めましょう。

本分析は、152の分類キーワードにおける検索上位10位、400以上のドメインから抽出した4,152の日本語複合語に基づいています。

KIJI-SEO は、日本語複合語の自動検出と業界ベンチマーク分析を提供しています。

よくある質問

複合語の詰め込み(キーワードスタッフィング)と判断され、検索順位に悪影響を与える可能性があります。業界平均の±20%を目安に、自然な文脈で使用されているか確認してください。不自然な繰り返しや、文脈に合わない複合語の挿入は避けましょう。

執筆

James Saunders-Wyndham

James Saunders-Wyndham

ソンダース・ウィンダム ジェームスは、KIJI-SEO及びKyoto Web Studioの創設者。日本市場向けデジタル戦略を専門とし、日本在住。Web開発の技術的専門知識と、日本語検索行動・言語パターンの研究を融合させている。欧米のSEO手法と日本語SEO特有の要件—複合名詞検出、自然言語処理、ネイティブ可読性スコアリング—の橋渡しに注力している。

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